宗教・スピリチャル

道半ば

◾️ジョブスの追悼式で彼の妹で作家であるモナ・シンプソンがとても長い弔辞を捧げた。その最後の方のフレーズ……。“We all — in the end — die in medias res. In the middle of a story. Of many stories.”「私たちは誰でも結局“道半ば“で倒れるのです。たく…

『空海の風景』

相当前のこと。 満員の通勤電車のなかで前の男が本を読んでいた。車内吊りを読む位置にもいない。仕方なしに彼の本を彼と一緒に読んでしまっていた。「思想家としての空海は天才とかなんとかいうより、空海が宇宙そのものであった……。」(司馬遼太郎『微光の…

宗教的なるもの(「葬式無用戒名不要」)

それまでは「年籠もり」などのようなものだったのが、新暦の正月に神社に行くという「初詣」は、明治以降にできた日本の風習であり、それに便乗して、その頃発展しはじめた鉄道会社が閑散期に利用客を増やすための「マーケティング戦略」であったという話に…

骨信仰

焼き場って言っていたものが火葬場になり、最近ではもっぱら斎場と言う。そこへ親類ならお付き合いすることになる。時間が来て火葬炉の前に立っていると、係員が台車に乗った焼きたての熱々を皆の前に引きずり出してくる。 (この係員も昔は「隠亡」<おんぼ…