2012-01-01から1年間の記事一覧

太陽のサーカス

10月初旬、ネバダ州はラスベガスにいる。この砂漠の蜃気楼のような街にいるのはかれこれ17〜18年ぶりになる。 その当時の定宿は「フラミンゴ」であった。このラスベガスでの本格的な“カジノホテル”の先駆けであり、映画にもなっているジューイッシュ・…

Mt.シャスタ

2012年10月頭のLA。ベバリーセンター近くのホテルで友人夫婦を待っている。1993年〜1996年にはこの街で暮らしていた。その当時は休みの日といえば、彼らとツーペアでよくゴルフしていた。6年前の2006年にこの街に来た時にも連絡したが、ご主人の方が直腸癌…

【ショートエッセイ】「メルローズ・アベニュー」

以前……そう15年くらい前、ロスアンジェルスのメルローズ・アベニュー・・・まあ、ちょいとハスに構えたファッションとか、ちょっとひねった雑貨屋なんぞがある街。“ボクたちってファッショナブルでセンスがよく、カッティングエッジでしょ?!”って頑張ってい…

【ショート・エッセイ】デビット・ボウイ

ある人に「あなたは不思議な人に不思議なタイミングで出会う人ね」って言われて、「人生長いからだよ」って答えたけど……。youtubeを見てデビット・ボウイのことを思い出した。彼のライブなど一度も行っていない。そもそも、いい男で歌がうまくて女にめちゃめ…

『恨(はん)』

李明博大統領の無頼無双がゆえに、日韓の間の暗くて深い渓谷の底にひっそりと置かれ、風雪に晒されて粉々になっていくのを待っていたはずの「竹島(トクト)問題」も「天皇の戦争責任問題」も「いわゆる慰安婦問題」もゾンビのように全部蘇ってきてしまった…

「ムーンリバー」

1995年の夏だったと思う。ロスアンジェルス・フィルハーモニック交響楽団のディレクターから誘われて、ヘンリー・マンシーニの“誕生日パーティ”に参加したことがある。同伴は妻と娘とボクの友人の4人で。 ヘンリー・マンシーニとは映画音楽で有名になっ…

Princess DI (ダイアナ王妃)

ニューヨークのパーク・アベニューと53丁目が交差する辺りに「フォーシーズンズ」というレストランがある。(同名のホテルの方ではない)このNYでも超一流と言われているレストランだという。このようなタイプのレストランって日本にはないと思う。博物館…

愛国者の夏

1996年の「アトランタオリンピック」の開催時にアメリカにいた。生まれてはじめて外国で観るオリンピックだったが、面白くもないしなんだが別のものを観ている感じがした。 もともとが、アメリカ合衆国はオリンピックへ伝統的に大選手団を送るのだが、自…

イジメ問題

大津の事件に絡んで、「イジメ」に関しての論議が盛んである。皮肉で言えば何回目かの“ブーム”だ。だが、「イジメは決して許されない」とか「他人を思いやる心」という類の言葉には違和感だけでなく脱力感を感じる。そんなことでイジメがなくなるのなら誰も…

徳川の血筋

〜「幕末の偉人の子孫が意外すぎる人生を送っている」というブログに触発されて〜テレビコマーシャルの広告主へのプレゼンテーションは、通常「画コンテ」というものでされる。セリフが書き込まれた紙芝居と思って貰って構わない。この画を描いてくれる人の…

野球場ライブ・コンサート

常々思っていることなのだが、ミュージシャンほどステキな職業はない。うらやましい。自分自身が楽しいからやっているのだが、それが多くの人をも楽しませている。そして十分以上の生活ができる。 もともと「楽」というのはチャイニーズ・ハープからの象形文…

『また逢う日まで』

『また逢う日まで』の尾崎紀世彦さんが昨日逝去した。 彼の人生とボクの人生はどこでも交わってはいない。だが、2年2ヶ月ごとに地球と火星がほんのちょっと近づくことを「大接近」と呼ぶが、それくらいの“接近”はあった。 ある電機メーカーのエアコンを担…

液状化現象

Facebookってやはり怖いデバイスだと思う。とにかく、発信している人の“正体”“性格”“IQ”とか“値打ち”などをどんどん白日の元に晒していってしまう。多分FBが採っている「実名制」ということが一層この傾向にドライブを掛けているのと思う。発信者がFBに対し…

透明なプラスチックの貝殻のヤドカリ

生田緑地の岡本太郎美術館で第十五回岡本太郎現代芸術賞が展示されていた。それに受賞したアーチストのAKI INOMATAさんの作品を観に行った。……彼女のレジメのところに当たり前だが「アーチスト」ってあるのがステキだ。「アーチストというのは人生を生きるこ…

桜前線

桜前線が関東平野の鳥羽口を通過して雪崩込んで来ているようだ。一口にサクラと言っても日本には300種類くらいの桜があるらしい。でも、普通はサクラといえばほとんど例外なく、「ソメイヨシノ」のことを指している。だから桜前線とはいっても他の桜では…

矛盾代理店

いわゆる広告代理店というものが世の中にあり、そのなかでとりわけDという総合広告代理店(代理業)が“悪の権化”とされている。つまり、この世の中のスムースに行っていないさまざまなことどもに須らくDが関わりを持っていて、ダイスファンクションナル(dys…

空気が震え、背中が踊る

ネットにあったもの。 「巨乳の子がタイトなセーターで出社すると、 職場の空気が震えるのが判る。 他人の思考が共鳴する瞬間とも言うべき。胸の突き出た彼女は“空気振動破壊兵器”みたい 」違う話。随分前になるがテレビのバラエティなかで、秋野暢子さんが …

ネコの眼、イカの眼

ネコっていうのは一日に14時間ほども寝ていてので、彼らの一生の3分の2は寝ているわけだ。だから、「寝子」っていうんだよっていう人がいる。さらにそのネコが寝ないまでもぼっーってしていることが多い。プレディター(捕殺者)として生まれてきた彼らは…

金(きん)繋ぎ

障子戸のある家遊びにきた外人。慣れないので、戸を開けるときに指で穴を開けてしまった。 「sorry……」 外人が恐縮して平謝りに謝る。家主はにっこり笑って色付きの障子紙を紅葉型に切り、穴を補修した。 壊れてもより美しく直す日本の文化。感銘を受けた外…

可愛い女

遠洋漁業の乗組員が、遠くインド洋あたりから日本に近づいてきて短波放送で日本の女性アナウンサーやDJの可愛い声を聞いたときに、“ああ、やっと日本に近づいているな”って実感するという。彼女たちが日本のなかでとりわけ可愛いい声っていうことはないのだ…

ブログと本

3冊目の本だが、随分と苦労した。mixiに5年間に370本くらいのエッセイを書いていたのを、本にしてみようかとなったわけだ。編集の人がついてくれて、彼女が取捨選択をして結局は130本くらいに捌いてくれた。それまでは随分とタカを括っていた。すでに下書き…

年賀

迎春「ぼくの信念だが、恋は我々の徳にではなく、勇気に対して与えられたご褒美だと思っているんだ。ぼくは宇宙の中心は勇気であり、キリスト教の教える慈悲ではないと断言して憚らない」(ノーマン・メイラー)そうなのだ。「勇気」があるとき「ビッグバン…