出版

『舟を編む』読書ノート

友人の推薦があったからだろう、通りがかりの本屋でマラソンランナーが給水場所でペットボトルの水をさらうようにこの本を買ってしまった。『舟を編む』とは随分と衒ったタイトルだなと思ったが、読み始めて間もなく判った。つまり「大渡海」という国語大辞…

『永続敗戦論』感想

この本はまず……《「私らは侮辱のなかに生きている」2012年東京代々木公園で行われた「さよなら原発10万人集会」において大江健三郎は、中野重治の言葉を引いてそう語った。この言葉が3.11以来われわれが置かれている状況を見事なまでに言い当てている。》 で…

『日本語が亡びるとき』感想

『日本語が亡びるとき』を読み通すのに随分時間を掛けてしまった。中味で450ページ。結構な厚さだ。 厚さのみではない。ここへ、さらに著者独特の“コンセプトワード”が加わってくる。それを説明するとこの本のおおよそが察せられる。……「ホモ・サピーエン…

ブログと本

3冊目の本だが、随分と苦労した。mixiに5年間に370本くらいのエッセイを書いていたのを、本にしてみようかとなったわけだ。編集の人がついてくれて、彼女が取捨選択をして結局は130本くらいに捌いてくれた。それまでは随分とタカを括っていた。すでに下書き…