2011-01-01から1年間の記事一覧

クリスマス・ボート

いよいよクリスマス。クリスマスはやはり、凍えるように寒いサンタフェのクリスマスとかワシントンDCの吹雪のクリスマスや青森と緯度がほぼ一緒のニューヨークのそれが似合っている気がする。 (ロックフェラー・センターのツリー)でも今日は南国ロスアンジ…

ショート・エッセイ3「カツオ」

■1960年のオリンピックのローマ大会の水泳400メートルリレーで富田一雄という選手がいた。 彼が泳ぐと「カツオ!カツオ!カツオ!」と観客からの大声援・大合唱が凄いということだった。 実を言えば、イタリア語でcazzo(カッツオ)って“おちんちん”のことを…

困ったオジさん

終電にはまだ間がある各駅停車。小田急線は先ほど成城学園を出たはずだ。社内はガラガラ。ぼぅ〜としている。考えることも何もしていない。ただただ放心。と、斜め前に座っていたオジさんが急に立ち上がり、ドアの前まで来た。バーにつかまりながら、右の足…

ショート・エッセイ2

■コレクター子供頃から下らないものごちゃごちゃ集めていて、いい歳になってもその性癖が続いている男っているよね。ちゃんと大人に進化できてないヤツって……。そう「コレクター」って圧倒的に男のビョーキなんだよ。周りに何人かいるよねそういうの。 オツ…

ステキな人たち

第2次世界大戦。北アフリカ戦線では連合軍のアメリカ軍が参戦してきて枢軸国側のイタリア軍は苦しくなってきていた。イタリア軍のある部隊が一戦終わって野営。見張りの兵士が監視を怠らないときに、その部隊から離れてある兵站のテントあたりに怪しい人影…

ショートエッセイ1

※facebookに書いてきたものを適当にピックアップしてここにも載せる。順番にはなんの関連性もない。ただの任意。 ■金繋ぎ障子戸のある家遊びにきた外人。慣れないので、戸を開けるときに指で穴を開けてしまった。 「sorry……」 外人が恐縮してあやまると、家…

色っぽい夢

生まれつきということではない。中学の頃から夢に色がつくようになった。当初は明るい原色で、絵の具を溶かし込んだような真っ青な小川に真っ赤な魚が泳ぐ……といったような、まるでデズニー・アニメの世界のようであった。 人に切られた夢を見たときは、黒澤…

女の涙

人生長くやっているので、女に泣かれたことはある。 そのうち何度かは会社でだ。 仕事の不始末やミスを何度か繰り返すので、ほんのちょっときつく注意したら泣いた女がいた。 心では (キッタネーな!お前。それって禁じ手じゃねーのか?) って思ったが、相…

ノーマン・メイラー

「ボクは言葉の魔術師だから……」と嘯いて憚らない友人がいて、そいつがなんかの時に……「宇宙の中心は勇気だ」と言い放った。それを聞いた瞬間、雷に打たれたような衝撃をうけた。“エッ!?そうなの”心を落ち着けてから努めて冷静に「誰の言葉?」と尋ねると…

ジプシー

「ニース国際空港」からカンヌへ。「カンヌ広告祭」(最近、名前が変わったが・・・・・・)である。プレゼンテーションを控えていた。「カールトン・ホテル」から海岸通りを経て、会場である「シティ・ホール」に向かっている。左手はあの「コート・ダジュール」=…

ポトマックの桜

1977年。ワシントンDC。一家でポトマック公園へ花見にきている。それまでは花見フリークというわけでもなかったのに……。「あんなすごい桜は日本ではすでにない」と誰かがいったことばに刺激されたのかもしれない。それともただ単に、“日本的なるもの”に惹か…

ホテル・カリフォルニア

東京には3月5日にあのEaglesがやって来た。その6日後にはあの大震災。で、“Hotel Califonia”のことをずっと書きそびれていた。いや、意気阻喪していたという方が正しい。 * * * * * * * 1976年はワシントンDCの大学に通い、ポトマック河を越えてすぐ…

「日本から学ぶ10のこと」

869年の「貞観大地震・津波」の1142年後に襲ってきた「東日本大震災」は暴虐の限りを尽くしたが、それの膨大なエネルギーが福島原発を破壊した。 このブログを次に書くときにはフクシマは人間が制御できる範囲内に納まっていればいいなと期待していたが、つ…

3.11

福島の「原発」の動向・推移のありようでは、どうなっていくのか解らない。荒波の上の笹舟のように儚い気分にさせるこの二週間余。 こんなときにブログに何を書けるのか?もしくは何を書かないといけないのか? 今回の歴史的大惨事に関しての、そのときどき…

パロディ

「パロディ」というものがある。これについて語ると本が一冊になる。カンタンに言えば、よく知られた文章をもとのカタチに似せてユーモラスに作りかえたものと言っていい。じゃ、駄洒落って?と言われると困る。とても距離が近い感じがする。パロディは原文…

文明と文化

最近、しきりと「文明」と「文化」という言葉とか概念が気になる。古代4大文明と言えば、メソポタミア文明・エジプト文明・インダス文明・黄河文明の4つを指すことは人口に膾炙している。その後の「ギリシャ」とか「ローマ」も当然の如くに文明にカウントさ…

朝日のあたる家

人は色んなことを勘違いや思い違いをしながら生きている。 真実が解ったときに、酷く驚愕したり狼狽をする。その類のつい最近の事例。イギリスの「アニマルズ」の『HOUSE OF THE RISING SUN』という歌があり、日本では「ダニー飯田とパラダイスキング」とい…

映画『ソーシャルネットワーク』にまつわる感想

mixiに書き留めたり、twitterでコメントしたり、facebookで書き散らしたのものを、まとめてみようと思い立った。 というのも、映画『the social network』が封切られてから、周囲がなんだか泡だっている。『週刊ダイヤモンド』のフェイスブック特集号>も発刊…

『鳥』

サンフランシスコ空港からあの霧の「ゴールデンゲイトブリッジ」を渡って、ほぼ北に車を走らせて2時間で「サンタローザ」という町に着く。そこで荷物を解く。そこからさらにボデガ・ベイに行く。ここがアルフレッド・ヒチコック監督の傑作のひとつ『鳥』の舞…

人間「自分が生きたように考える」

紀元前2800年前のアッシリアの粘土板を苦心惨憺で解読した。そうしたら、何のことはない「最近の若者はなっていない」と書いてあったという話しがある。 これを読んだときには、“ふ〜ん!人とはしょうがねーもんだな”って思ったのだが、どうやら、これは“都…