人間

歯痛はキツツキの嘴に触ると治る

北東アジアに居住するヤクート族(ロシア連邦サハ共和国あたり……)には、古くから……「 歯 が 痛い 時はキツツキのクチバシに触れると治る」という言い伝えがあり、信じられている。歯が痛い。 しかし、彼らには、何が起こっているかわからない。 もちろん、…

下戸遺伝子

いまではすっかり人口に膾炙してしまっているが、アルコールを摂取すると体内でアセトアルデヒドというものになる。これが毒性を持つ。しかしよくしたもので、「アルコール脱水素酵素」というものが、この毒をただの酢酸にしてしまう。しかし、不幸なことに…

ネオテニー(幼態成熟)

前回の「北帰」の復習のようになるが……。氷期+干ばつ>のアフリカを出た現世人類は海沿いを歩いて南インドに至りここでしばらく居住した。(しばらくといっても万年単位) そのあと、四方八方に展開していくことになるのだが……。南アジアへ行ったものが「南モ…

北帰

人は思い悩んだり、傷ついたときに旅にでる。そんな自分をいとおしかったり、いじらしかったりするのだが……。つまり自己憐憫。これは自己愛の変形でナルシズムに他ならない。 「安全な場所で味合う悲しみは、ある種の娯楽だ」 って喝破している人もいるくら…

シャケの皮を着た男たち

ツングースという大民族がいる。もともとは中央アジアで遊牧していたものが黒竜江=アムール川(現中ソの国境あたり)に移ってきて、そこからいろいろ転移したり、混血したりして、ときには靺鞨(まっかつ)ときに女真などなどとさまざまに称されていたが、…

Princess DI (ダイアナ王妃)

ニューヨークのパーク・アベニューと53丁目が交差する辺りに「フォーシーズンズ」というレストランがある。(同名のホテルの方ではない)このNYでも超一流と言われているレストランだという。このようなタイプのレストランって日本にはないと思う。博物館…

可愛い女

遠洋漁業の乗組員が、遠くインド洋あたりから日本に近づいてきて短波放送で日本の女性アナウンサーやDJの可愛い声を聞いたときに、“ああ、やっと日本に近づいているな”って実感するという。彼女たちが日本のなかでとりわけ可愛いい声っていうことはないのだ…

困ったオジさん

終電にはまだ間がある各駅停車。小田急線は先ほど成城学園を出たはずだ。社内はガラガラ。ぼぅ〜としている。考えることも何もしていない。ただただ放心。と、斜め前に座っていたオジさんが急に立ち上がり、ドアの前まで来た。バーにつかまりながら、右の足…

女の涙

人生長くやっているので、女に泣かれたことはある。 そのうち何度かは会社でだ。 仕事の不始末やミスを何度か繰り返すので、ほんのちょっときつく注意したら泣いた女がいた。 心では (キッタネーな!お前。それって禁じ手じゃねーのか?) って思ったが、相…

ノーマン・メイラー

「ボクは言葉の魔術師だから……」と嘯いて憚らない友人がいて、そいつがなんかの時に……「宇宙の中心は勇気だ」と言い放った。それを聞いた瞬間、雷に打たれたような衝撃をうけた。“エッ!?そうなの”心を落ち着けてから努めて冷静に「誰の言葉?」と尋ねると…

ジプシー

「ニース国際空港」からカンヌへ。「カンヌ広告祭」(最近、名前が変わったが・・・・・・)である。プレゼンテーションを控えていた。「カールトン・ホテル」から海岸通りを経て、会場である「シティ・ホール」に向かっている。左手はあの「コート・ダジュール」=…

人間「自分が生きたように考える」

紀元前2800年前のアッシリアの粘土板を苦心惨憺で解読した。そうしたら、何のことはない「最近の若者はなっていない」と書いてあったという話しがある。 これを読んだときには、“ふ〜ん!人とはしょうがねーもんだな”って思ったのだが、どうやら、これは“都…